美肌のためのお手入れ☆
年齢を重ねるごとに乾燥・しみ・しわ・くすみなどお肌の悩みが増えてきますよね。肌年齢が若いと見た目もぐっと若く見えます。今回はその悩みの中でも特に多いしみについてについてお話していきたいと思います。お手入れ方法によっては薄くすることが可能なのです‼
あきらめずに綺麗な肌を手に入れましょう☆
・メラニンの役割
細胞の中にある核が紫外線にあたると、核の中にあるDNAが破壊されたり、変異して、細胞が死んだり皮膚癌を引き起こしたりします。それを防ぐために、表皮の一番下にある基底層のメラノサイトは、メラニン色素を産生し、それを周囲の表皮角化細胞に供給することで、傘のような役割をし、真皮に紫外線が届かないようにブロックしています。メラニンは色素細胞の中で、チロシンというアミノ酸から生成されます。チロシンはチロシナーゼと呼ばれる酸化酵素により、次々と反応・変化してメラニンへと変化していきます。産生されたメラニンは、本来は通常の表皮のターンオーバーによって角質とともに垢として排出されます。
紫外線により角化細胞(ケラチノサイト)に異常が起こると、色素細胞に「メラニンを作りなさい」という指令が出続け、過剰にメラニンが作り出されます。またホルモンは直接色素細胞にメラニンを多く作らせます。過剰に作り出されたメラニン色素は、ターンオーバーとともに排出しきれずに残ってしまうのです。
・しみの種類
老人性色素斑
シミの中でもっとも多いのは、紫外線が原因のシミ。ほお骨の高いところやコメカミにできやすく、数㎜~数10㎜ほどの大きさの平坦で丸い色素斑であることが多いです。
肝斑
頬骨や鼻の下、額に左右対称にでる濃淡の均一なシミ。30~40代の女性によく見られ、閉経とともに消えるので、女性ホルモンが関係していると言われています。また、妊娠中やピルの服用中にも出現しやすくなります。
雀卵斑(ソバカス)
小さな斑点が鼻を中心に顔全体に散らばったように出るソバカス。遺伝的なもので、小学生ころから出るのが普通です。米粒大までの不規則な形で、色は淡褐色。成長とともに増えたり、紫外線の影響で濃くなることもあります。
・遅発性両側性太田母斑
遅発性両側性太田母斑といわれ、額、目のまわり、頬などに生まれつきある茶褐色、青色のあざで、日本人に多いと言われています。生後まもなく出現するものもあれば、20歳過ぎてからできるものもあります。特に目の下にできたあざは、クマと勘違いされることも多いのですが、美白化粧品などでは効果が出ず、レーザーでの治療が必要です。
・脂漏性角化症
イボ状に盛り上がった状態のシミ。シミの角化が進み、隆起したもので、手の甲に出るケースも多い。美白化粧品では効果がなく、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)で薄くけずり取ったり、色素レーザーを強く照射して治療します。
上記の他にも、炎症性色素沈着、摩擦黒皮症、花弁状色素斑などがありますが、それぞれ原因も治療法も異なります。素人判断による自己流のケアを続けることでかえって悪化させることもありますので、必ず皮膚科の先生に相談してください。
老人性色素斑に有効な治療法を4つ紹介します。
老人性色素斑の治療方法(外科治療)①レーザー治療
レーザー治療は患部に医療用レーザーを照射する、高い効果が期待できる治療法です。
照射時には、ゴムで強く弾かれたような痛みがあるのだとか。
施術後、レーザーをあてた部分はかさぶたになり、1週間~10日ほどで自然に治癒していくと言われています。
新しい皮膚ができるまでは絆創膏などで保護。
また、かさぶたが取れた2~3週間後に再度色が濃くなる「炎症後色素沈着」が起きることがあります。
ほとんどの場合は徐々に元の色に戻りますが、なかにはハイドロキノン(外用薬)での治療が必要な場合もあるようです。
レーザー治療にかかる期間や費用は?
体質などによりますが、治療が完了するまでにかかる期間は1か月~半年ほど。
施術費用は色素斑の大きさに比例し、直径1センチ程度のシミで1万円程度です。
老人性色素斑の治療方法(外科治療)②光治療(フォト治療)
光治療は、強い光を瞬間的に肌にあてる治療法。
照射面積が大きいので、広範囲に施術することができます。
レーザーに比べ効き目がマイルドなため、目立つかさぶたができにくいです。
光治療にかかる期間や費用は?
3週間~1ヶ月ごとに合計4〜8回程度の施術を受ける必要があります。
施術費用は両ほほで1回2万円程度です。
老人性色素斑の治療方法(外用薬)③ハイドロキノン
ハイドロキノンは強力な漂白作用を持った外用薬です。
また、皮膚のメラノサイト(メラニンをつくる細胞)とチロシナーゼ(メラニンを合成する酵素)の働きを抑制し、新たなシミを作らないようにする働きも。
まれにハイドロキノンに強い反応を起こす人もいるため、腕の内側などの目立たない部分でパッチテストを行い、問題がなければ治療を始めます。
ハイドロキノン単体での処方か、レーザー治療との併用、またはトレチノイン(外用薬)と併用することが可能。
また、ハイドロキノンは浸透性がとても高いため洗顔後すぐではなく、スキンケアを終えた後に老人性色素斑の部分だけに塗布するのが正しい使い方です。
副作用として、まれに白斑(はくはん)という肌の色が抜け落ちまだらになる症状が起こることがあります。
ハイドロキノンによる治療にかかる期間や費用は?
肌のターンオーバーとともに色素斑が薄くなり、およそ3か月ほどで効果を実感できる人が多いようです。
ハイドロキノンの配合濃度にもよりますが、価格は1か月分2000〜3000円前後です(初診料や再診料などが別途必要)。
ちなみに、2002年の薬事法改正により、市販の化粧品にもハイドロキノンを配合できるように含まれているものがありますが、医療機関で処方されるクリームに比べるとかなり濃度が低く抑えられています。
老人性色素斑の治療方法(外用薬)④トレチノイン(レチノイン酸)
トレチノインはビタミンA誘導体の一種で、皮膚に塗るとターンオーバーを強力に促進する働きがあり、シミのほかニキビやシワなどの改善にも用いる外用薬です。
老人性色素斑の治療には、ハイドロキノンと併用して使用する場合が多いよう。
強い成分が入った薬剤のため、一時的に肌の赤みが強く出ることも。使い方においては医師の指導を必ず守りましょう。
また、酸化しやすい物質なので冷蔵庫で保管する必要があります。
加えて、トレチノインを使用している間は皮膚のバリア機能が低くなっているので、日焼け止めクリームなどによる日々の紫外線対策は必須です。
トレチノインによる治療にかかる期間や費用は?
価格の目安は1か月分ほどの量で4000円〜6000円程度になります。
健康保険は適用できるの?
老人性色素斑の治療は美容目的のため、基本的に健康保険は適用されません。
ただ、「自分では老人性色素斑だと思い込んでいたが実際はシミではなくアザだった」といったこともあるようです。
肝斑や扁平母斑、太田母斑などのアザの治療は保険対象となるので、気になる場合には医師に相談してみましょう。